SHINING LINE*、それはアイカツを表現した曲
こんにちは、ぱちおです。
この記事は アイカツ! Advent Calendar 2017の 24日目の記事です。
23日目はpiyotoriさんのAdvent Calendar Girlでした!
普段描く枚数も少なく、Twitterにも時折しか話題にあげないのですが、私はアイカツが好きです。
この記事は大好きな曲「SHINING LINE*」について書きます。
これを見てアイカツを少しでも見てみたいなと思える人がいいなって思います。
アイカツ5周年おめでとう
今年2017年でアイカツが5周年でした!!!!おめでとうございます!!!それを記念して「SHINING LINE*」という曲を弾きました!!
http://www.nicovideo.jp/watch/sm32469994
これが本題で、残りはSHINING LINE*を通してアイカツを紹介していくおまけです。
アイカツとは
アイカツとは、2012年~2016年にかけて4年間放送された女児アニメです。(今はアイカツスターズという別シリーズをやっている)
こういうキャプ画とか見覚えありませんか?これがアイカツです。
しかし4年間も放送したとなると、印象としては 長い だと思います。
実際178話もあり、全部見ろと勧めるのは少し気が引けちゃいます。
このように話数が多いため、見るのを断念してしまう・・・とてももったないです!!!!!
しかし、有識者に良さについて語らせると、取捨選択しきれず、「アイカツはいいぞ」というような表現になってしまいがちです。(わかるぞその気持ち
なので、SHINING LINEという曲を軸にしてアイカツの話をしたいと思います。
(※若干数話分のネタバレ要素はあります)
SHINING LINE* ってどんな曲?
今回取り上げたこの曲は 76〜101話 にかけて第4期OPで流れた曲です。
アイカツの2大主人公
と、楽曲を紹介する前にさすがに重要な人物紹介をします。
180話近い長いアイカツにおける二大主人公、
それが 星宮いちご と 大空あかり という人物です。
アイカツは大まかに4部構成になっており、
前半2部は星宮いちごを中心に、後半2部は大空あかりを中心にしたストーリーが展開されます。
星宮いちごは元々ただの弁当屋の娘でした。
しかし、あるきっかけで親友でアイドル好きの 霧矢あおい と一緒にトップアイドルのコンサートへ行き、アイドルの世界を知ることになります。その後、アイドルの養成校「スターライト学園」に入ることを決意、トップアイドルへの道を目指していくことになります。
アイドル活動を通じて、自身を高め、夢と向き合い、仲間たちと繋がっていくそんなお話です。
この星宮いちご、いわゆる天才肌の持ち主です。
やることなすこと無茶苦茶だけどちゃんと「星宮いちごらしさ」があり、作中でもたくさんのアイドルに認められていきます。
視聴者も気づけば、星宮いちごみたいな生き方ができれはいいなと思える、私は星宮いちごちゃんになりたい!!!!!!!!!!!と思うそんなキャラクターです。
ハンターハンターでシュートが
「できるならば世界中の人々に叫びたい!!あれがゴンだ!!」と心で叫んだシーンに近い感情です。
キャラクターにおける究極、つまり誰にでもいいから魅せたくなるキャラ性。
「あのキャラなら次にこうする」「あのキャラだからこういうことができる」
キャラクターの完成系に近い状態「星宮いちごらしさ」の濃さこそが星宮いちごの人気の一つでもあると思います。
大空あかり
小学生だった大空あかりは、アイドルになった星宮いちごをテレビで見て憧れ、自身も星宮いちごになりたいとスターライト学園に入学を決意します。入学当初は髪型もリボンも星宮いちごの真似をしてるくらいのいちごの大ファンです。
そんな彼女はスターライト学園の入学試験に落ちています。
これまで「星宮いちご世代」が描いてきたアイカツではなかった 挫折 の要素が入るようになります。
泣くほど悔しい中、記念写真として笑顔を作ったあかりちゃん。
自分ががむしゃらに頑張って、それでも足元にも届かない現実を見せられ、悔しくて。でも諦められない気持ちはもっと強いあかりちゃんは、星宮いちごちゃんが審査員である最後のオーディションに挑戦します。
歌もダンスも何もかもがおぼつかない彼女でしたが、「目が離せない」「応援したくなる」そんなアイドルの要素を見抜かれ、スターライト学園への入学が認められます。
しかしスターライト学園に入学後、 星宮いちご になるために日々努力しますが、星宮いちごのこなしてきたどれもできず、つまづいてばかりの日々を送ることになります。それでもへこたれずコツコツ努力を積み重ねていく、それが大空あかりちゃんです。
「誰の曲」なのか
では話を戻しましょう、SHINING LINE*です。
先ほどもちらっと言いましたが、76〜101話 にかけて第4期OPで流れた曲です。
76話、これこそが大空あかりの初登場、最終オーディションの回になります。
アイカツにおける初めての世代交代となるキャラクターが登場するOP、特別でないわけがありません。アイカツを知っている人なら1節1節をぜひ読んでほしい。
何が言いたいかというと
星宮いちご と 大空あかり の共通とする部分が深く歌われています。
= 本当にアイカツらしい曲なのです。
SHINING LINE*が伝えるもの
SHINING LINE*のどこがアイカツらしいのか、歌詞を見てほしい。
そしてアイカツに興味を持ってほしい。
それぞれ違う「夢」
「夢はトップアイドル!」
一見、全員がそれぞれ目指す場所は同じはずのアイカツ。
しかし、蓋を開くとそうではありません。全員目指す先が違います。
AメロOP映像の一部分です。
虹色にどこからか飛んでくる一つの線は様々な形に変わります。
それは音楽だったり、お花、鳥、宇宙船、何の形になるかは誰にもわからない。
誰のかわからない「それ」は最後には鳥となり、羽ばたいていきます。
夢は決して一つではなく、それは見る人によって形が変わり、それを最後に形作るのは自分自身なのです。
映っている 霧矢あおい 紫吹蘭 は
星宮いちご の世代のキャラクターであり、これまでの75話の間に「自分の夢」とは何かを他のアイドルと一緒にアイカツを通して発見していった大先輩達です。
もちろん「自分の夢」について悩んだのは星宮いちごも例外ではありません。
自分のアイカツと向き合ってきた世代が、誰かの夢に耳を傾ける映像、素敵じゃないですか。
一つの世代交代を語った曲であることが冒頭からわかります。
Aメロでは、一つの線がたくさんのキャラクターに繋がってまとっていく様子が流れていきます。
誰かに耳を傾けてもらった夢は、次に先輩に問います、「知りたい」。
「どうすれば夢を追いかけられるのか」
画像に映っている 神崎美月 さんがAメロの最後にうつりますが、この人物こそが 星宮いちご が最初にみたコンサートのトップアイドルです。
「夢を見る」、それ自体は地位も何も関係なく、誰もが一度は見るものでそれはトップアイドルだとしても同じということです。そして繋がって今の世代へと続いています。
なぜ夢を見つけるか、そういうことに全てを注いだGo!プリンセスプリキュアという作品があるのでそちらもぜひチェックしてほしいです(急な宣伝)
アイカツは夢を見つける話とはまた若干違うので
あこがれは永遠に
もうこのフレーズで「あっ!!!」ってなるアイカツ好きはいる気がします。
先ほどの夢の話でも先輩や憧れの人の話が出てきたように、「あこがれ」に関して歌われてる部分があります。
アイカツにおける憧れってなんでしょうか。
それは89話「あこがれは永遠に」
にすべてが詰まっています。
藤堂ユリカ というキャラクターが中心となる89話。
藤堂ユリカ はいちご世代の吸血鬼系アイドルです。出会った時から常にヴァンパイアキャラを通し続けているアイドル、それがユリカ様です。
キャラクター性が最初から確立されているという点では、ある意味ゴールに最も近いキャラなのかもしれません。
まるで完璧な言い方をしましたが、藤堂ユリカ は裏の一面ももちろんあり、素は大人しく素直で地味な見た目の女の子。
そんな彼女は、衣装に合わせて演技するように「自らを変身」させることでヴァンパイアのキャラクターを演じているのです。
89話、そんな彼女にファンが問いかけます。
引っ込み思案で地味な見た目の昔の気弱だった自分のようなファンから質問されます。本来の自分を隠しているユリカ様は、本当の自分を知らないファンに対してかける言葉が思い当たらず、何も言えなくなってしまうという回です。
誰だって最初は弱かった。
憧れを持っていたユリカ様は気づいたときには誰かの憧れになっていたのです。そして質問の答え
憧れた自分に会うこと
これこそがアイカツが指す憧れの一つの意味です。
藤堂ユリカになるわけではない、
憧れの先には他人ではなく「理想の自分」がいるはずなのです。
そう告げられたファンは、次の日から自分をチェンジするためにまずは衣装から。と一つ前に進んでいきます。
SHINING LINE* サビ前の歌詞です。
あこがれとは「道しるべ」であり「ゴール」ではない。そしてその道しるべはいつまでも道しるべであり続いていきます。
「あこがれは永遠」なのです。
そして、ファンの子は 藤堂ユリカ というあこがれを受け、自分の未来へと進んでいく。進んでいくうちにファンの子はもしかすると「誰かのあこがれ」になっているかもしれません。
そうして紡いでいく「あこがれ」もまた「永遠」だと思います。
さて、「あこがれ」「夢」の概念が徐々に分かってきたところで思い出してください。
これ、空回りしている人物が一人いますよね。
「星宮いちご になるために日々努力しているアイドル」
そう、大空あかりちゃんです。
繋いでいく物語
夢やあこがれの話に加え、SHINING LINE*では
・受け取ったバトン
・道しるべ
・つなぐ光のライン
などの詞がちりばめられています。
もうお気づきだと思いますが、
アイカツとは「繋いでいく物語」
アイカツはこの主題を本当に丁寧に描いた作品だと思います。
繋いでいく中で成長、夢、自分、たくさんのテーマを混ぜて伝えていく、そういうシリーズです。
この歌詞、 星宮いちご らしさ満開ですよね?誰かを見続けるのではなく、自分を好きになること、そういったメッセージ。
これは次の世代、つまり大空あかりちゃんへのメッセージです。
そしてSHINING LINE*の次のOP「Du-Du-Wa DO IT!! 」の歌詞を見てみましょう。このOPから主人公が完全に大空あかりになるタイミングです。
受け取ってますね!メッセージ!!!!
大空あかりが一歩前に進めたことがわかるOPなので本当に好きですこの曲。
さらにアイカツの最期のOP「START DASH SENSATION」(第153話 - 第178話)
大空あかりが「あこがれ」の立ち位置になっているのがわかったでしょうか。星宮いちご を追いかけていた 大空あかり が、「誰かのあこがれ」へと繋がっていきます。
「星宮いちご になるために日々努力しているアイドル」だった 大空あかり が、何を目指し、何になろうとして、何を成し遂げたのか、アイカツ後半2部はそういった葛藤と成長を楽しめる作品になっています。
そしてバトンをつなげた 星宮いちご という存在。彼女が作ったアイカツは 大空あかり を突き動かすほどのパワーを持っていた、その1~101話にわたる伝説も 大空あかり だけでなく視聴者の心を動かしたことは間違いないでしょう。
星宮いちご は誰に? 神崎美月 。じゃあ 神崎美月 は?...こうして「あこがれ」が「あこがれ」になって紡がれていく。振り返ればそれはたくさんの色の夢が集った1つ線になっているのでしょう。
アイカツはいいぞ。
さいごに
ここまで読んでくれてありがとうございました。
SHINING LINE*というたった1曲だけでここまで言わせられるのです。全部みた時の膨大な感想は想像に難くないでしょう。
色んな人と出会うことも増えていく大人だからこそ、アイカツを見てほしいと思います。
時には躓いたり、見失ったりすることもあると思いますが、自分を大好きでいてください。
未来向きの今を見続けていれば、きっとそれは誰かに見てもらえて、気づけば誰かのあこがれになっているのかもしれません。
隣で大変そうな風を見つけたら一緒に並んであげてください。
アイカツしましょう。